~大きな循環で「エコ」を考える時代に ~
断熱性能豊かな素材 『 木 』~ 木製玄関ドアの魅力をお伝えするに当り、最も身近なお話から。
調理器具で使用する鍋やヤカン。取っ手が木や樹脂で覆われていることは皆さんご承知の事でしょう。もし、取っ手の部分がスチールのままだと 熱くて持つことができませんよね。調理しにくいですよね。
取っ手が木や樹脂でできているには訳があります。その訳はスチールは熱を伝えやすく(専門用語で言うと熱伝導率が高い)、反面 木や樹脂は熱を伝えにくい性質を持っているのです。
ヨーロッパを旅された方はお気づきかも。ヨーロッパのドアや窓には木や樹脂が多く使用されていることを。そうした素材がドアや窓に使用されるのは熱が大きな要素なのです。
貴重な資源、エネルギーを使用して整えた室内の温熱環境は外には逃がさない、といったことなのです。住宅の断熱化がますます叫ばれている昨今、やはり日本の住宅も玄関ドアは木製にしたいものですね。
~永遠の美(工業化から教わったもの)~
昭和50年代~昭和60年代にかけ、『家の顔』として木製玄関ドアが多く採用されています。そのシェアは最大で46%ともいわれています。
かつての木製玄関ドアに求められた性能は以下の通り、
1 . いかにメンテナンスが不要で、劣化しない木製玄関ドアにするか?
2 . いかに変形しない扉(構造・素材)にするか?
そうした開発競争の中で生まれた木製玄関ドアの耐久性能は徐々に向上していきました。同時に塗装の主役はウレタン塗装・フッ素樹脂塗装といった造膜型の塗装になっていきました。(木材の表面に塗膜を被覆させる方法です。) 5,10年は『大丈夫、保障します』といった木製ドアがたくさん市場に流通しました。
街中で時々遭遇する木製玄関ドアです。工業化技術を駆使して開発された製品の耐久性能は飛躍的に向上しました。一方で、そうした製品になればなるほど一旦劣化した製品を「元の美しい姿に戻すためには、大きな労力と費用がかかることも経験しました。
(或いはゴミとするか)
劣化したウレタン塗装を元の姿に戻すことは可能ですが、造膜型の塗装の場合、上塗りはできません。劣化した塗膜を全て研磨して白木の状態とし、再度ウレタン塗装を施す必要があります。中途半端に強固な塗膜です。現場作業で白木の状態にすることはとても困難なことです。(強力な薬品を使用すれば別かもしれませんが。)一度工場に持ち帰り、専用の機械で研磨し、塗膜を落として・・・・といった大変な手順となります。
これまでの住宅の耐久性能は20年・30年。これまらますます住宅の高耐久化がすすみ 50年・100年・・といったスパンで捉えられる時代に入っています。従いまして住宅部品である、玄関ドアもその考え方に則したものに代わっていかなければならないと考えるのです。
メンテナンスが必要、色あせる、古びていく・・・過去には当たり前であった考え方が、いまでは先進的な考え方に代わろうとしているとユダ木工は考えます。ユダ木工㈱の新しい提案です。